いつもは半笑い話ばっかりですが、今日は真面目に語ります。
小泉首相が靖国神社を参拝しました。首相就任してから5度目の参拝です。
つまり、任期中は毎年欠かさず参拝してるわけです。
靖国参拝→中国と韓国の反応を報道→お約束の非難コメント→外交への影響を勝手に予想→参拝そのものへの批判…
とまぁこんな図式が過去5回繰り返されてきたわけです。進歩なさすぎでしょ。
小泉首相が靖国参拝した、となると中国と韓国でセンセーショナルな非難が上がるのをまるで期待して待ってるかのようです。
私は7月に中国・上海に行きました。反日暴動の直後で旅行代金が安かったのが直接の動機ですが、私が中国に滞在してる間に具体的な反日ムードを感じることはありませんでした。むしろ日本人旅行者に対して友好的ですらあったように思います。
このギャップは何なんでしょう?日本国内にも在日韓国人の友人が何人も居ますが、会ったこともないどこぞの首相がどこを参拝しようと人間関係に何ら影響を感じません。
あの戦争以来60年。日本人はGHQの占領政策によって完全に「去勢」されてしまった感があります。つまり愛国心=軍国主義というヒステリックな論調により自虐が美徳になったわけです。中国や韓国は政権を維持するために仮想敵国として日本を選定し、日本を攻撃することによって世論を掌握しています。両者の利害が一致した結果が昨今のSM外交です。
果たして中国や韓国の一般大衆はそんな単純なプロパガンダに世論操作されるほど思考停止しているんでしょうか。答えはその真逆だと思います。今回の靖国参拝で早速北京やソウルの日本大使館前で抗議デモが起こりました。こんなもの起こって当然でしょう、どの国にも国粋主義者は居るんですから。せいぜい100人居るか居ないかのデモを撮影して、それをセンセーショナルに、あたかも国民世論かのように報道する日本マスコミは一体何を狙ってるんでしょう?理解に苦しみます。その方が視聴率が取れるから?その方が新聞が売れるから?それを鵜呑みにする日本人はまた中国や韓国を誤解し、ろくに知識もないのにタカ派発言を繰り返します。これは逆に日本マスコミによる日本の軍備増強のためのプロパガンダでは?とすら思ってしまいます。
日本人も中国人も韓国人も、大多数の一般人はバカではありません。物事の本質を見る目を意識・無意識に関わらず持っています。第一、他国を年中非難するほど暇な人なんてそんなに居るわけでもなし。
東アジア諸国の長い歴史から見て、戦争している時期と逆に交流している時期を比べると、戦争している時期の方が圧倒的に短いという事実をもっとリアルに考える必要があると思います。
私自身は選挙で圧倒的多数を得て選ばれた首相が公約通り靖国参拝することは別に構わないと思います。ただ、問題なのはそのことについてお題目を並べるだけで理論的な説明がないことです。そこが諸外国に誤解される(または右翼勢力に利用される)んです。日本独特の宗教思想で、A級戦犯も一般の戦没者も死んだら同じように神として祀られる、という宗教観をキチンと説明して、この参拝には敵対的意思は無いということを明確に表明する説明責任を果たすべきでしょう。
靖国からA級戦犯だけを分祀せよ、という意見が国内外にあります。こんな意見が出るのも神社神道の宗教観をキチンと説明していないからです。そもそもグローバルスタンダードとかけ離れている日本の宗教観なんですから普通よりも余計に説明しても足りないくらいなのに。もしこの意見を取り入れて本当にA級戦犯を分祀したらどうなるでしょう。東条英機神社でも作って極右勢力が参拝しますか?その光景こそ中国と韓国がさらに激怒する光景じゃないですか?A級戦犯とされた人々は東京裁判の是非はともかく、大量の人殺しを指揮した人物であることは確かです。そんな人だけを祀った国粋主義むき出しの神社に現職の政治家が参拝するようなことがあれば、それこそ挑発行為です。
説明責任を果たさない日本、早合点と政権維持のためにいたずらに非難を繰り返す中国と韓国。そんな関係が続くことで得をしている人たちにいつまで儲けさせるんですか、もっと自分の頭で考えましょう。Be cool!!