私はかれこれ10年以上パソコンの何でも屋をやっています。
パソコンを組み立てて販売するというのが始まりなんですが、最近では新規に購入することに加えてパソコンのトラブルを解決して欲しいという依頼や、何か新しくやりたいことがあってそのやり方をレクチャーして欲しいというものまで、まさに何でも屋です。
パソコンがここまで生活必需品となった現在、長いことパソコン何でも屋をやってると面白い依頼に遭遇することがあります。
これまでにも、ウサギがLANケーブルをかみちぎるので、そうならない工事をして欲しいというものや、パソコンの出張修理で女子寮に潜入してそれが管理人にバレて全館に響き渡る音量で「直ちに退去しなさい」と言われたことなど、それだけで1冊本が書けそうなほど色んな依頼を受けてきました。
そんな私のところに先週これまた変わった依頼が舞い込んできました。今回の依頼人は台湾人で、それだけでもちょっと変わってるんですが依頼の内容はこうです。
その依頼人Aさんの家には中学3年生の娘が居るのですが、先月家出をしてしまったそうです。その家出の直前、熱心にパソコンでメールやチャットなどをしていたので、そのAさんはそこで知り合った誰かのところに行ってるのではないか、と言うのです。でも本人も誰かに知恵を付けられたようで、パソコンに残っているメールは全て削除してから旅立っていったようです。そこで、削除したメールを復元したりして娘の行き先に手がかりになるような情報を探り出せないか、というのが今回の依頼です。
Aさんの自宅は大阪市内の某所にありました。日本語はほとんど出来ないというので、今回の話を持って来た人に通訳として同行してもらいました。私も片言なら話しますが、難しい話になると絶対に無理ですからね。
仕事は淡々と進み、娘さんが削除していったメールを可能な限り復元して(ゴミ箱フォルダから削除しても復元できます)、そこから分かった情報を全て整理して渡しました。肝心なところはYahooのWebメールを使っていたようで、それはパスワードが分からないのでメールを見ることが出来ませんでした。
娘さんが家出前に何をしていたのか、メールを見ているとある程度分かってきました。出会い系サイトをかなりマメに利用していたようで、そこで友達なのか彼氏なのか分かりませんが色んな人と知り合っていたようです。その中の一人に、家で親子喧嘩したことを話しているメールがありまして、その内容は壮絶でした。母親にやられた、とする傷の写真を添付して誰かに送っていたのですが胸元に大きな引っかき傷がある写真と「噛み付かれた」時に指に穴が開いたとして、穴の開いた指の写真も付けられていました。この話が事実だとすると家出の原因が自ずと知れるような気がしました。それにしても引っかき攻撃に噛み付き攻撃とは。猛獣の喧嘩みたいです。
Aさんはその後、この娘さんと連絡が取れたのかどうかは定かではありません。
こんなケッタイな依頼でも喜んで行きますので、今後ともよろしくお願いします。